
(一社)不動産協会(以下、「不動協」)と(一社)日本建設業連合会(以下、「日建連」)は28日、7〜10月に行なった「持続可能な建設業及び不動産業の実現に向けた協議会」の「幹事会」での意見交換、検討の内容を明らかにした。
建築費の高騰や人手不足など両業界が抱える諸課題の解決に向け議論する場として同協議会を設置し、6月に初会合を開催。その中で、実務者ベースで意見交換や具体的な取り組みについて話し合う場が必要と考え、以降7月17日、9月29日、10月8日に「幹事会」を実施してきた。
第1回では、協議会の初会合で話題に挙がった、設備工事など主な専門工種における人手確保の課題や重層下請構造の要因・弊害、技能労働者の流動化の必要性などについて双方の立場から深掘りした。第2回は、「人材の確保・育成、就労環境の整備」「柔軟な働き方、暑熱対策、工期、閉所」「プレハブ化、規格化、規制の合理化」の3つのテーマでそれぞれ意見交換。第3回には、設備工事業団体である(一社)日本電設工業協会と(一社)日本空調衛生工事業協会を招き、「『4週8閉所』の必要性」「新規案件受注におけるボトルネック」「発注者への要望」などをヒアリングした。
不動協副理事長兼専務理事の野村正史氏と日建連事務総長の中原 淳氏によると、設備を工場で事前に生産・加工し、現場では組み立てのみ行なうプレハブ化の推進、BIM(Building Information Modeling)の活用について、両業界が連携し取り組んでいくことを確認。設備のプレハブ化については、中原氏の「工期短縮やコスト圧縮につなげられる」という発言に、野村氏も「発注者側にもダイレクトにメリットがある」と呼応した。
一方、「4週8閉所」については、「工期延伸を抑制するため、シフト制を採用して交代で休むようにし、現場はなるべく閉所しないでほしい」(不動協)との意見に対し、「技能者や技術者確保などの観点からシフト制は難しい。現場閉所を基本としたい」(日建連)とすれ違いも見られた。こうした「意見が100%一致しないもの」(野村氏)についても、トライアルでの検証などを通じ、実現可能性を探っていきたい考えという。
第4回幹事会は12月中旬ごろを予定。(一財)建設業振興基金と(一社)建設技能人材機構を招き、「技能労働者の体系的な教育訓練のあり方」「外国人材の戦略的な獲得」などをテーマに議論する。
2026年度内に幹事会を終結し、来春にはその結果を取りまとめる予定。27年6月ごろに再びトップレベルの協議会を開くとしている。