社会資本整備審議会(会長:安永 竜夫氏((一社)日本経済団体連合会審議員会副議長、三井物産(株)代表取締役会長)は29日、建築分科会・建築環境部会での議論をもとに、国土交通大臣に対し「今後の住宅・建築物の省エネルギー対策のあり方」(第四次答申)の答申を行なった。
答申では、建築物分野の脱炭素化に向けたライフサイクルカーボン(LCCO2)評価の2028年度実施に向け、建築主、設計者、施工者、建材・設備製造事業者などステークホルダーの責務や役割を明確化し、取組事項に係る指針を策定することや、LCCO2の算定ルールや評価基準を検討すべきとした。
CO2排出量の大きい大規模建築物は、建築士が建築主に対してLCCO2評価の意義を説明し、その算定に的確に対応することを説明し、特にCO2排出量の大きな建築物は建築主に対して評価結果の国への届け出を義務付けるべきとした。また、LCCO2評価に取り組む優良事業者を公表も行なうべきとしている。評価結果の表示を促すため、表示ルールの策定や評価結果の第三者認証・表示制度の創設を検討すべきとした。
一方、建築物の省エネルギー性能の一層の向上への取り組みについては、ZEH・ZEB水準への適合が低水準にとどまっており、省エネ基準の段階的引き上げを見据え、より高い省エネ性能を確保していくため、特に多くの住宅を供給する事業者に、より高い省エネ性能を確保することを求めていくほか、より高い省エネ性能を持つ住宅への支援の継続・充実、高性能機器・建材のコスト削減に向けた連携などを盛り込んだ。
また、既存建築ストックの省エネルギー化についても、その効果における周知徹底や部分的・効率的な省エネ改修の普及促進、既存住宅への省エネ部位ラベルの普及促進、既存建築物のエネルギー消費量の実績値に基づく省エネ性能表示についての検討などを進めるべきとした。